筆者だ。
スーツを着る時、シャツを着ると思いますが、その時にシャツの袖に「カフスボタン」というボタンを取り付けるタイプのものがあります。
ではこの別で取り付けるボタンはどんなときに使用するのか知っていますか?
実はこの別取り付けのボタンは様々な場面で使用することができるんです。
今回はどんなときに「カフスボタン」をシャツの袖につけるのが適切なのか、解説していきたいと思います。
この記事でわかること
・20代でもカフスボタンを使っても大丈夫か
・カフスボタンをつけるタイミング
・カフスボタンをつける時の気をつけるポイント

文筆家
たくしん
takushin
プロフィール
- 野球歴13年 小学〜大学まで
- 主にキッチン、接客、フィットネスインストラクターのアルバイトを経験
- 吃音症歴20年
- オートローン会社(金融業界)に1年半在籍
- スーツ生地メーカーのオーダースーツ販売店に約4年在籍
- 百貨店販売員経験あり
- 読書を月10冊ほど
- 筋トレ歴約7年
- 文章を書く時に一番饒舌になるタイプの人間
正式名称は「カフリンクス」
冒頭では「カフスボタン」とお伝えしましたが、正式名称は「カフリンクス」です。
カフ=袖口
リンクス=つなぐ
で「袖口をつなぐもの」という意味があります。
ボタンがないシャツの袖口にカフリンクスをはめて、袖をつなぐという役割を持ちます。
本記事ではわかりやすく「カフスボタン」と表現して解説していきますね。
カフスボタンをどんなシチュエーションのときに使用するのかということを知るにはまず、「カフスボタン」の”起源”を知ることがポイントです。
カフスボタンが使われるようになったのは
カフスボタンの起源は17世紀フランスにあり、当初は袖口をリボンや紐で留めていた習慣があったそうです。
これが段々と金や銀のボタンを鎖で繋いで留めるようになり現代のカフスボタンの起源となったのです。
そして18世紀、カフスボタンの起源となったこの装飾は貴族や王族の間で人気が高まり、王室の行事や特別なイベントにも着用されたという歴史があるんです。
カフスボタンはそれ以降、王族や貴族だけではなく、シャツの大量生産などの影響から市民階級にも普及し始め、ビジネス上の正装の装いとして使用されるようになったんですね。
ざっくりと説明すると、このような起源がカフスボタンにはあります。
20代でカフスボタンを使っても問題ないか

もし今この記事を読んでくれている方が、20代の社会人の方だった場合、かなり前からあるスーツの装飾である「カフスボタン」をつけることは問題ないのか?という疑問があるかもしれません。
その問いの答えは、「20代でもカフスボタンを使用しても問題ない」ということです。
カフスボタンはもともと貴族や王族が使用していたものであり、次第に市民階級に広がってきてビジネス上で使われ始めたという流れがあります。
この流れを辿ると、「20代でカフスボタンを使う」ことは決して問題のあることではないと言えます。
確かに、場合によっては年上の同僚で「カフスボタンの起源」を知らない人からは「おしゃれしてんのか」という風に見られてしまうかもしれませんが、装いのルールとしては全く問題ありませんから気にしない方が良いです。
そんなときは優しく「これが正装らしいんですよね…」と教えてあげてください。
では、カフスボタンを使用する具体的なタイミングを次の項でみていきましょう。
カフスボタンを使うタイミング
カフスボタンはその起源から、”礼装”をする時に用いるのが一番良いです。
礼装といえば
・モーニングスーツ
・タキシード
・ダークスーツ
など
様々な着方がありますが、これらの礼装で元来用いられていたことから”かしこまった場”でカフスボタンを着用するのが自然なコーディネートだと分かります。
ただ、かしこまった場でしか使えないのかというと、そうではありません。
以下でカフスボタンを使うタイミングの例をあげてみました。
仕事上
仕事上でカフスボタンを使用することは全く問題ないと言えます。
むしろ、筆者がルート営業をしていた頃、カフスボタンをして営業を回っていましたが、話題になって良いコミュニケーションツールの一つとなりました。
また見た目からして「きっちり」としたふうに見えるので印象も良かったです。
ただ、何か書く時はカフスボタンをしているダブルカフスが少々邪魔で書きずらさがあり、機能的には使いにくくなってしまうでしょう。
筆者が使っているカフスはこちら

鹿の顔をしてるカフスボタンです。お気に入りです。
このカフスは「SIMON CARTER (サイモンカーター)」という英国のファッションデザイン会社が手がけているものです。
・スーツの元祖である”英国”
・「カフリンクスの王様」と称された
・デザインが唯一無二
筆者はこれらの理由でサイモンカーターさんのカフスボタンを購入するに至りました。
少々高価ではありましたが、今でも買って良かったと思っています。

年始の挨拶回り
年始の取引先や職場内の挨拶回りなどにもぴったりです。
年始は「今年も一年よろしくお願いします」という気持ちを伝えるための少しかしこまった場であり、”礼装”がぴったりです。
タキシードを着た方が良いということではなく、普段のスーツでも袖の部分だけカフスリンクを用いて礼装に近づけることで、相手にかしこまった雰囲気を与えることができます。
成人式
成人式にも使うことができます。
成人式といえば大人と認められる日であり、大切な式典です。
このような場には礼装がとても合います。
シャツ袖にカフスボタンを用いると良いでしょう。
入社式・内定式
入社式や内定式は、就活で出会った会社との新たな門出を祝う式典です。
ここにもカフスボタンはぴったりです。
袖口でキラリと光るカフスボタンはきっとあなたの門出を祝っていることでしょう。
結婚式・結婚の挨拶
結婚の挨拶の相手の親御さんのところに行く時にかしこまった格好をするのであれば、シャツの袖口という細部までこだわると相手の親御さんに誠実さを与えることができると考えられます。
また、結婚式でもぴったりです。
自分の結婚式でも友達の結婚式でもです。
やはり、カフスボタンはタキシードやモーニングスーツに用いられるということから、このようなかしこまった場で使用するのは適切だと言えます。
社内の式典・イベント
もし社内で営業成績の表彰式や、会社創立の式典などの社内イベントで、かしこまったスーツを着なければいけない時、カフスボタンをつけて、礼装をアピールするのはどうでしょうか。
社内のイベントなので、かしこまりつつも、少しユニークなカフスボタンをつけても面白いです。
葬儀・告別式・法要
葬儀・告別式・法要は冠婚葬祭であり、かしこまるべき場です。
ダークスーツを着用することが多いですが、礼装であるため、ここでもカフスボタンはつけることができます。
ですが、故人を悼む場であるので、カフスボタンをつけるのであれば、「艶のない」「遊び心がない」落ち着いた印象のものを選ぶのが良いです。
地鎮祭
地鎮祭(じちんさい)とは家を建てる前にやる儀式であり、「安全に工事が終わりますように」と土地の神様に祈る行事です。
もし今後家を買う時があれば行うかもしれません。
このような”儀式”の場も基本的に「礼装」が正しいです。
ただ、モーニングスーツやタキシードを着ていくのははばかられます。
ですので、礼装の時と同様に用いるカフスボタンをつけていくのが出来うる礼装と言えます。
お宮参り
今後お子様が生まれることがあれば、生後一ヶ月の赤ちゃんを神社に連れていく”お宮参り”という行事があります。
ここでも、”神社”はかしこまった場であり、その場に合う礼装としてカフスボタンをつけていくのは適切だと言えます。
お食い初め
赤ちゃんが一生食べ物に困らないようにと願いを込めて行う儀式が”お食い初め”です。
”儀式”ですので、ここでも「礼装」が似つかわしいです。
この場でもカフスボタンをつけていくのは問題ありません。
七五三
子供の成長を祝い、神社でご祈祷をしてもらう七五三。
お宮参りと同様に神社へ行くことから、「礼装」が似つかわしく、「礼装」で用いるカフスボタンも相応しいと言えます。
入学式・卒業式
お子様の入学式・卒業式に行く時もカフスボタンをつけていくことは問題ありません。
なぜならば、やはりここも子供の成長を祝う特別な場だからです。
このような場には「礼装」のカフスボタンを使うのが似つかわしいと言えるでしょう。
カフスボタンを使う時に気をつけるポイント

もしカフスボタンをつける時は気をつけて欲しいポイントが3つあります。
以下のポイントをおさえておいてください。
・専用のシャツが必要
・使う場を考えて買おう
・つける時の向きに気をつけて!
専用のシャツが必要
カフスボタンをつけるには既存のボタンがシャツについていない形のものがなければいけません。
元々ボタンがついているシャツにはカフスボタンが入りませんので、無理に入れないようにしてください。
これは筆者もカフスボタンをつけ初めの頃にやってみましたが、全く入りませんし、無理やり入れても不恰好になってしまうのでやめた方が良いです。
カフスボタンをつける、元々の礼装でのシャツの袖は「硬めのシングルカフ(折り返しのない一般的な袖口からボタンをとったもの)」でできており、そこにカフスボタンをつけて使っていましたが、今日では袖が折り返し状になっている”ダブルカフス”(ボタンをとっているもの)を使うのも良しとされています。
まとめると
・ボタンがないシングルカフ
・ボタンがないダブルカフス

この二つの袖の形のシャツが必要ですので、シャツ屋さんまたは、オーダーシャツで購入するのが良いです。
使う場を考えて買おう
カフスボタンを購入する時は、「どんな場面で使うのか」ということを想定して購入するのが良いです。
例えば
・結婚式で使いたい
・営業で話題になるようなもの
・社内のイベントで注目されそうなユニークなもの
・葬儀で用いる
このようにカフスボタンの用途を今一度振り返ってみることが大切です。
なぜならば、礼装とは言っても、デザインによっては似つかわしくないものもあるからです。
結婚式であれば煌びやかで、控えめなカフスボタンが良く、仕事で使うのであれば少し個性の出たものでも良いでしょう。
葬儀で使うのであれば、目立たない装飾の少ないデザインのものが似つかわしいです。
つける時の向きに気をつけて!
カフスボタンをつける時に向きに気をつけてください。
手の甲を上に向けた時に、小指の方にカフスボタンが表向きでついているのが正しい向きです。
シャツの構造上小指側にカフスボタンが来るとは思いますが、念の為気をつけてください。
まとめ
今回は「カフスボタンはいつつけるのか?」という疑問を解消するためにカフスボタンをつけるのに問題のないシチュエーションを紹介しました。
最後にもう一度まとめると、カフスボタンをつけても問題ないシチュエーションは以下です。
仕事上
年始の挨拶回り
成人式
入社式・内定式
結婚式・結婚の挨拶
社内の式典・イベント
葬儀・告別式・法要
地鎮祭
お宮参り
お食い初め
七五三
入学式・卒業式
カフスボタンは20代だろうがどの年代であろうが全く問題なく使える礼節としての”身だしなみ”の一つです。
今回の記事がスーツの着方の一つの知識となれば幸いです。
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