多分直近で「良い邦画を観たな」と思ったのは2019年の「天気の子」が最後だと思う。
それ以来、邦画は何個か観ていたが、もちろん面白いのはあったが、こうなんだろう、心に刺さるような、心が震えるような大きく感動する邦画には出会ってこなかった。
そんな筆者が久しぶりに心が震えた邦画に出会った。
その邦画とは「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」だ。
今回はそんな、筆者が久しぶりに心が震えた邦画を読者の皆さんに共有していきたいと思う。
で、この映画紹介がどんな「世渡り」に繋がるのかということだが、休日の良き過ごし方という世渡りにおいて十分役に立つと考える。
休日が充実すれば心身は満たされモチベーションも上がるっていうもんだ。そんなモチベアップのキッカケにでもなれば良い。
この記事でわかること
・沈黙の艦隊 東京湾大海戦がどんな映画なのか?
・沈黙の艦隊は面白いのか?
・休日の過ごし方

文筆家
たくしん
takushin
プロフィール
- 野球歴13年 小学〜大学まで
- 主にキッチン、接客、フィットネスインストラクターのアルバイトを経験
- 吃音症歴20年
- オートローン会社(金融業界)に1年半在籍
- スーツ生地メーカーのオーダースーツ販売店に約4年在籍
- 百貨店販売員経験あり
- 読書を月10冊ほど
- 筋トレ歴約7年
- 文章を書く時に一番饒舌になるタイプの人間
2024年2月から配信が始まった「沈黙の艦隊」ドラマシリーズ

「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」はもともと映画として上映されたが、2024年2月からAmazonプライムビデオで”ドラマシリーズ”として配信が始まっている。
現在、Amazonプライムビデオで配信中の「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」では、劇場版では未公開となっていた部分が追加されて配信されていることから、今から「沈黙の艦隊」をみるならAmazonプライムビデオで観た方が良い。
2025年9月に劇場公開されている「沈黙の艦隊 北極海大海戦」を気持ちよく続けて観ることができる。もちろん、筆者は「北極海大海戦」もすでに視聴済みだ。
北極海大海戦については別で感想記事を書いていく。
原作は漫画

映画・ドラマ「沈黙の艦隊」は原作が、かわぐちかいじさん著者の漫画「沈黙の艦隊」となっている。
これを映画「君の名は。」のCGアーティストとして参加したことのある吉野耕平さんが監督、主演兼プロデューサーを俳優の大沢たかおさん、もう1人のプロデューサーを松橋真三さんが担って映画「沈黙の艦隊」を作り上げている。
また、映画の撮影では、海上自衛隊潜水艦部隊の撮影協力、指導などがされており、リアルさを追求している。
ちなみに漫画「沈黙の艦隊」はすでに完結済みだ。漫画の結末はついつい気になってしまうだろうが、知らない方が映画をより楽しめる。筆者は知らない方が良いことをおすすめする。
というのも、筆者は漫画バージョンをまだ読んでいない。映画しか観ていないが、作品の素晴らしさに心酔したことから、純粋に映画を楽しんでみた方が良いのではと感じるからだ。
国際問題を基盤とした話

沈黙の艦隊 東京湾大海戦の大まかなあらすじとしては、日本とアメリカが極秘裏に開発した原子力潜水艦の艦長に日本の海兵、海江田四郎(大沢たかおさん)が抜擢されたところから物語は始まる。
この原子力潜水艦を巡っての日本とアメリカ、そして、世界を巻き込む大きな事件が基盤となった物語だ。
海江田四郎率いる原子力潜水艦「シーバット」は、テロ行為を行い、独立国「やまと」と宣言し、核搭載を仄めかす。その真意は「政軍分離」「世界政府の樹立」「戦争のない平和な世界」を目的とした確信犯だった。
この海江田のテロ行為に日本、アメリカ、そして、世界はどう向き合うのかっていうのがおおまかなストーリー。
そして、この「世界平和」っていうのが、まさに現実でも国際問題になっているよね。
どんなに文明が進歩しても世界では争いが消えない。この問題に向き合わなきゃいけないってことを本作品からはひしひしと感じた。だから、心動かされたというか、感動した。
劇場での海江田のやり方は合っているのかわからないけど、海江田の行動によって日本やアメリカが変わっていく姿は行動の大切さを気づかせてくれる。
人間であるが故の描写が多数

ここで、沈黙の艦隊 東京湾大海戦の中で、筆者が鑑賞して気になったポイントをピックアップしたいと思う。
沈黙の艦隊では主に「軍人」「政治家」が中心となって描写されているのだが、この人たちの”私情”がすごい。
「軍人」「政治家」っていうと、「仕事に私情をはさむな」というセリフがピッタリな職種だと筆者は勝手に思っている。
そう思っているんだけど、沈黙の艦隊に出てくるこれらの人はとにかく私情を仕事に挟みまくる。だから、余計なことを考えたり、余計なことをやったりする。
その点、テロ行為をやっている海江田四郎が一番「軍人」として仕事をしていると思ってしまったり。
ここからは一部ネタバレになってしまうことが考えられるので、まだ沈黙の艦隊を観ていない人は気をつけて欲しい。
艦隊員を見殺しにした海江田への疑念からくる行動

海江田四郎の過去には、海江田が艦長を勤めていた潜水艦でのトラブルにより乗組員を1人死なせてしまっている過去がある。
この時に、海江田は躊躇なくその乗組員を見殺しにしている。ただ、海江田が行った行為は艦長として正しく、的確な判断による行為だったため、その他の乗組員は全員無事生還している。
しかし、この行為に当時、海江田と同じ潜水艦に乗っていた副館長の「深町洋(ふかまちひろし)」(玉木宏)は疑念と怒りを覚えていた。
この事件の時は、深町はディーゼル潜水艦「たつなみ」の艦長になっている。そして、あからさまに海江田へ敵対心を向け、海江田の邪魔をするように行動をしている。
なんなら「シーバット(やまと)」の護衛を上司から命令されているにも関わらず、その命令を無視し、シーバットを攻撃しようとした描写もある。
筆者も実態はわからないが、テレビなどでよくみる軍人さんは上官の命令は絶対というような上下が激しい厳格な団体というイメージがあるのだが、そのイメージを180度無視するような私情を挟みまくる深町に手に汗握った。
ローガン・スタイガーの私怨

筆者が沈黙の艦隊をみてて「こいつなんやねん」って一番感じたのが「ローガン・スタイガー」というアメリカ軍の上官。
この人が作中最後までシーバット(やまと)に対して強い敵対心と執着を見せる。
しまいには、この人自身が作中終盤にテロみたいなことをしでかすから、どちらが敵なのか一瞬わからなくなる。
確かにスタイガーの背景には同情してしまう出来事があったのは事実だが、そもそも海江田率いる”やまと”は自衛権を行使している。つまり、自分たちからの攻撃は一切ないと宣言しているにも関わらず、スタイガーが攻撃命令をやめないせいで多くの犠牲を払ってしまう。
本当、「一方的な正義は時に悪となる」とはこのことだなと観てて思った。
この人も”私情”で物語を劇的なものにしてくれているキーキャラクターの1人だ。
速水、理想と現実は違う

速水は深町が率いる「たつなみ」の副館長だ。
ある時に、深町から「海江田が乗組員を見殺しにした状況の時、速水ならどういう判断をするのか?」と問われた時に、海江田と同じ指示を出すが、その指示を出すことができるかはわからない。と言っていた。
劇中、同様のシチュエーションがあるのだが、その時、速水は指示を出せなかった。
なぜならば、深町が取り残された乗組員を助けに行っていたからだ。
ここも”私情”が行動の邪魔をしているように見える。
結果的にどうなったのかは、ぜひ「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」を観てみて欲しい。
Amazonプライムビデオ➡︎「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」(プライム会員無料)
日米の会談ってこうやって行われているのかなと思うシーンが多い

「沈黙の艦隊」では、ちゃんと外国人俳優を起用していて、アメリカ対日本をしっかりと表現している。
本作品の中で、アメリカと日本が会談を行う描写が何個かあるのだが、そのどれもがアメリカの「要求」が中心ということが本作品の一つのキモと言っても良いだろう。
アメリカは日本に対して、シーバット(やまと)事件の損害責任を負わせようとしたり、こうしろだのああしろだのという日本を下に見ている”命令”のような描写が多数見られた。
これは政府間のやりとりに限ったことではなく、戦闘描写でもこれがみてとれる。というか、海江田が実際に「アメリカは要求ばかりだ。実にアメリカらしい。」という嫌味と捉えられるセリフをアメリカ軍の要求を受けた時に言っている。
2025年では、日米の関税条件の会談があったのが新しいが、この会談もまさにこのような”要求”だったのではないだろうかと筆者は個人的に思い耽った。
こういった”政治のあり方”、”世の中のあり方”というのを考えるのが好きな人は本作品が刺さるのではないかと思う。
臨場感あふれる展開と映像美

とにかく沈黙の艦隊は臨場感あふれる描写と、美しい映像が良い。
特に潜水艦の戦闘シーンは本当に画面に釘付けになりながら観ていた。
戦艦がミサイルを発射する時の火のふきだし方や、ミサイルが海に入って爆発する描写は、そこに自分がいるかのような臨場感を感じさせてくれる。
水中の中の描写もあり、これがまた美しい。
泳げない・海に好んで行かない筆者でも”海”が恋しくなりそうなほど美しく見えた。
アクション映画が好きな人におすすめ

筆者は基本的に「アクション映画」が好きだ。
最近では
・シン・ウルトラマン
・デッドプール&ウルヴァリン
・ミッションインポッシブル
など
その時公開していて気になるアクション映画、主に海外のアクション映画を観ることが多い。
その中でも今回の「沈黙の艦隊」はすごく面白い。
物語はもちろん、映像や登場人物の空気感が筆者の好みにダイレクトアタックした。
多くのアクション映画を観ているが、これだけ邦画のアクション映画にハマったのは「シン・ゴジラ」以来かもしれない。いつもハマるのは海外の映画。
筆者のようにアクション映画を好んで観る人に「沈黙の艦隊」を是非見て欲しい。
沈黙の艦隊 東京湾大海戦が気に入ったら北極海大海戦も観るべし
沈黙の艦隊 東京湾大海戦を観てみて、「面白い!」と思ったのであれば、2025年10月現在、劇場公開中の「沈黙の艦隊 北極海大海戦」も観た方が良い。
筆者はAmazonプライムビデオから沈黙の艦隊を観始めたのだが、北極海大海戦は映画で観た。
正直言って、この作品は映画館で大迫力で見た方が良い。
終始釘付けになって、あっという間に約2時間という時間が過ぎてしまった。観ている時に「まだ終わらないで欲しい」と思った映画に久しぶりに出会った。
北極海大海戦では、「オーロラ作戦」と「大西洋戦闘」が中心に描かれている。
特に「オーロラ作戦」では相手艦隊との戦闘描写が終始手に汗握る展開となっている。
また北極海大海戦についても別記事で感想を共有していきたいと思う。
休日にもしやることがない、と困っていたら、Amazonプライムビデオを開いて「沈黙の艦隊 東京湾大海戦」を観てみると素敵な時間になることは筆者の体験から間違いない。
この記事も役立つかも
コメントする