筆者だ。
新しい仕事に就いた時に、最初にぶち当たるであろう壁の一つに「仕事を覚える」というものがありますね。
そんなとき
・メモをとっているのに仕事を覚えられない…
・メモを取ることが目的になってしまって仕事が覚えられない…
・話を聞きながらメモをするのは至難の業だ!
とお悩みはありませんか?
今回は、新しい仕事を覚えるための簡単にできるメモの取り方を紹介していきたいと思います。
仕事を早く覚えることができれば、仕事にも慣れ、やれることが増えることで、働きやすさを手に入れる事ができます。是非参考にしてみてください。
今回は、新卒・第二新卒時、計2回の新入社員研修と配属に伴う研修3回〜4回ほど経験している筆者が実体験もかねてお伝えしていきたいと思います。

文筆家
たくしん
takushin
プロフィール
- 野球歴13年 小学〜大学まで
- 主にキッチン、接客、フィットネスインストラクターのアルバイトを経験
- 吃音症歴20年
- オートローン会社に1年半在籍
- スーツ生地メーカーのオーダースーツ販売店に3年半在籍
- 読書を月10冊ほど
- 筋トレ歴6年
- 文章を書く時に一番饒舌になるタイプの人間
仕事を覚えるための簡単なメモの取り方

では、早速「仕事を覚えるための簡単なメモの取り方」を紹介していきたいと思います。
上から順に取り組む形となっているので、順番にやってみてください。
①最初はとにかく内容を書き留める
②丁寧に書く必要はない
③思ったこと感じた事、つながる事も書き込む
④空白を作る
⑤矢印を活用する
⑥研修では6個の項目をメモする
①最初はとにかく内容を書き留める

ここでの大事なことは次の3つです。
*知識ゼロでは尺度が生まれない
*とにかく知識収集
*情報を取り入れる力もつく
という思考と意識を持つことです。
最初はとにかく説明の内容を書きまくってください。なぜかというと知識が0であり、聞かれた内容の要点を絞ろうとしても聞いている知識の大切さを測る尺度がないために、要点を絞ることができないのです。
最初はとにかく「聞く→書く→聞く→書く」を繰り返して知識(情報)を収集しましょう。
力技に思うかもしれませんが、これがかえって後々役に立ちます。
②丁寧に書く必要はない

ここはかなり重要ですね。
どうしても心のどこかで、「誰かに見られても良い見栄えの良いノートにしておこう」と考えてしまいます。そして、丁寧さに気を取られすぎると、教えられたことを聞き逃してしまう可能性があります。
ですが、ここで注意しておきたいのは「最低でもあとから見返せる字」で書く必要はあります。イナズマイレブンの円堂のおじいちゃんみたいに円堂家しか解読できない技ノートに書かれてあるくらいの汚さでは書かないほうが良いでしょう。

まずは聞き取りに集中し、知識(情報)を収集し、落ち着いた時に丁寧に整理していきましょう。
③思ったこと感じた事、つながる事も書き込む

メモに「思ったこと」「感じたこと」「つながる事」を書き込むと、より記憶定着と理解度向上に繋がります。
例えば…
「名刺を渡す時は相手よりも下」
↑
相手を敬うという意味がある。
相手が下にしてきた時はどうするのか?
このように教えてもらったことに対して、教えてもらった事の背景や、教えてもらったことについての自分が感じた疑問を書き足します。
このようにすれば、「あの時自分こんな事思ったな」と感じたことと教えてもらったことをリンクさせられ、記憶の定着に繋がります。
さらに、感じた疑問を質問することで理解を深めることもできますし、先輩や上司にやる気をアピールすることができます。
④空白を作る

ここで大切なのは以下です。
*空白はわかりやすさを演出する
*あとからメモが書き足せる
*アイデアの付け足しができる
筆者も前まではできるだけ空白を作らないようにメモ帳にびっしりと文字を書いてました。が、しかし、これでは書くことが目的になってしまい後から見返してもパッと見て何が書いてあるのかわからなくなり、理解が難しくなって、「仕事を覚える」という目的を達成することができません。
紙がもったいないという気持ちに蓋をして、のちのち見返す時に見返しやすいように、さらに、すぐに理解することができるように意図的に空白を作りましょう。
空白を作ることで、メモのみやすさが向上するだけでなく、知識(情報)の付け足しやアイデアを描く空間になります。
例えば、仕事の研修では、過去に学んだ研修内容が数珠つなぎで繋がるという場合があります。
そんな時に過去のメモの空白箇所に書き足せば、振り返りと知識の紐づけができ、記憶の定着と理解度向上につながります。
⑤矢印を活用する

メモを書く時は”矢印”を活用していきましょう。矢印を活用する効果は以下になります。
*関連付けられる
*理解しやすい
*メモリーツリーになる
矢印を活用することで、関連する知識(情報)を結びつけることができます。
例えば…
ー営業の1業務についてまとめるときー
契約書を取引先に記入してもらう→契約書の漏れに注意する
↓
漏れやすい箇所「捺印」「フリガナ」「口座情報」
↓
すべて記載してもらったら複写の3枚目を取引先に渡す
↓
1枚目は会社控え、2枚目は申請時に使う……etc
と、知識(情報)に関連する知識を結びつけられ、頭に入りやすくなります。
これを助詞などを用いて一つの文章にするとわかりにくくなってしまいます。
ー文章でメモした場合ー
契約書を取引先に記入してもらう時には契約書の漏れに注意する。漏れやすい箇所「捺印」「フリガナ」「口座情報」であり、すべて記載してもらったら複写の3枚目を取引先に渡す。1枚目は会社控え、2枚目は申請時に使う。……etc
もっとわかりやすい矢印の活用方法は人ぞれぞれですので、実際にまとめやすい書き方を見つけてみてください。
矢印を活用することで、箇条書きになり、シンプルで覚えやすく、尚且つ、頭の中で知識(情報)をチェーンにして覚えることができます。
実はこのやり方は”メモリーツリー”という物事の記憶の方法と似たものです。
メモリーツリーに関しましては、別の記事で詳しく解説していきたいと思います。
⑥仕事を覚えるときのメモでは6個の項目をメモする

仕事を覚える時にメモをとる場合、「5W1H」を意識してみてください。
5W1Hメモ
When=いつ→日付
Where=どこで→場所(研修場所、仕事場等)
Who=だれに→講師、先輩の名前
What=なにを→教えてもらう内容(研修内容、仕事の内容)
Why=なぜ→何のためか(営業の実務で取引先と契約を取り交わすため等)
How=どのように→教えてもらう方法(ディスカッションか座学か等)
このように5W1Hに則ってメモを取ることで、詳しく、かつ、研修を受けている時の状況(イメージ)と一緒に覚えることができます。
さらに、メモをとる内容をあらかじめ決めておくことができるので、効率的にメモをとることができます。
記憶というのは知識(情報)そのもので覚えるよりも、これを知った時は「こんな状況だったな」と覚えた方が思い出しやすいです。
まずはこの型を使用してメモをとってみて合わなければまた新しいのを試して、試行錯誤すると良いでしょう。
①〜⑥を踏まえて出来上がるメモ
①〜⑥までの書き方を踏まえて出来上がるメモがこちらです。
参考にしてみてください。


文字を大きくすることで視認性をアップさせ、意図的に作った空白の部分に補足を書き足すことができます。
さらに、文よりも箇条書きのほうが書きやすく、簡単にまとめられる構成になっているのもポイントです。
情報を箇条書きにすると、一目でわかりやすい構成を作れます。
メモをとる時におさえておきたいポイント

メモをとるときにおさえておきたいポイントがあります。
以下のポイントを抑えることで、仕事を簡単かつ覚えやすくなります。
是非参考にしてみてください。
メモを取る時のポイント
・ボールペンでなくシャーペンで書く
・お気に入りの筆記用具を持とう
・分からないことがあれば聞く
・メモは目的ではなく手段
・わからない言葉をまとめよう
・漠然と記憶に残る書き方にしょう
・余白を意図して作ろう
ボールペンではなくシャーペンで書く
これは超大事です。「そんなん知ってるわ!」って人がいたらすみません。
筆者は最初ボールペンでメモをとっていたんです。ですが、ボールペンは油性であるがゆえに一度書き間違えてしまったら、消すことができないんです。
それが蓄積されていくと、メモの内容が詰まってしまい、見にくいメモになってしまうのです。
見にくいメモ書きができると、覚えにくくなってしまいますから、可能な限りキレイに間違えたメモを消せるシャーペンを使うと良いでしょう。
お気に入りの筆記用具を持とう
「メモにはシャーペンを使う」というポイントにつなげて、こちらも紹介します。
仕事を覚えるためのメモをとる時は自分のお気に入りの筆記具を持ったほうが良いです。
自分のお気に入りの筆記具を持てば、書くモチベーションが上がります。
「仕事を覚えるためのメモ」というただでさえ労力がいる作業なのですから、自分のモチベーションをあげないとやってられません。
自分が気にいるものを見つけてみてください。
他のページで仕事で使える筆記具も紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
わからないことがあれば聞く
話の内容を聞き取ることができなければ、メモをとって後から見返しても覚えること、理解することが困難になってしまいます。
話を聞いている時にわからないことがあれば、その時に上司や先輩に聞きましょう。
聞くことは恥ずべきことではありません。わからなかった内容を聞くことで理解が可能になり、尚且つ、やる気がある人だと良い印象を与えることができます。
メモは目的ではなく手段
メモはあくまでも、ものを覚えるための手段にすぎません。
どんなに綺麗にまとめられていても、覚えられなければ意味はありません。
「メモは目的ではなく、手段」ということを頭に入れておくことで、本当に必要な仕事上覚えるべき情報を収集し、覚えることができます。
この思考を前提に、今回紹介した方法を試してみてください。
わからない言葉をまとめよう
わからない言葉をまとめてみましょう。
わからない言葉は専門用語でも漢字でもかまいません。
仕事で教えてもらっている時にわからない言葉があれば、メモをしておくと知識も深まり仕事に役に立ちますし、自分の知識が増えて人生のひょんな場面でも役に立つでしょう。
まとめるのに便利なのがiphoneの「メモアプリ」です。筆者もかなり重宝しています。
カテゴリー分けができ、情報を整理しやすいのでかなりおすすめです。
別記事でiPhoneのメモアプリでの情報整理方法も解説しています。

漠然と記憶に残る書き方にしょう
筆者の物事の覚え方の一つとして、「メモに書いたものを漠然と覚える」という方法があります。
これは要所要所で、一つ一つの知識を覚えるのではなく、ノートに書かれてある情報をノート丸ごと覚える方法です。
簡単に言いますと、スマホで写真を撮って撮った画像をフォルダに保存するように、ノートそのものを画像として記憶するということです。
この時に大事なことが”ノートの内容をシンプルにする”ということです。シンプルでなければ、そのまま覚えておくことが難しくなるからです。
ですので、覚えやすいようにわかりやすくメモを書くことがポイントと言えます。
余白を意図して作ろう
「仕事を覚える簡単なメモの取り方」の項目でも同様のことを紹介していますが、ここは大事なポイントなので、もう一度丁寧にお伝えさせてください。
仕事を覚える時のメモは「余白を意図して」作ってください。
余白を作ると以下のメリットがあります。
・後からメモを付け加えられる
・見た目がシンプルになる
・シンプルになれば覚えやすい
・情報を端的しなければいけないため情報種集の質が上がる
・情報を端的にするために頭を使うことで覚えやすい
というメリットがあります。
かならずメモは余白を作ることを意識してみてください。
筆者がやってしまった覚えにくいメモのとり方

筆者が実際にやってしまっていた覚えにくいメモの取り方を紹介します。
これに気をつけることによって、覚えやすく簡単なメモの取り方がより見つかります。
ぎゅうぎゅう詰めに書く
余白を作るのが大事なのにも関わらず、筆者はノートがもったいなく感じてしまい、できるだけ1ページにギリギリかけるまで情報をメモしていました。
やはりこれでは覚えられません。どれだけ1ページに書くのかが目的になってしまっていました。
見栄えも悪いです。見栄えが悪いということは、漠然とノート自体を記憶することができません。
覚えられないメモをとるよりも、覚えられるメモをとったほうが良いです。情報をぎゅうぎゅう詰めにしたノートを作るのはやった感しか得られません。
一言一句取りこぼさずに書く
筆者は教えていただいたことを一言一句取りこぼさないようにメモしていましたが、これもやった気になっていただけでした。結局、教えてもらったことを一言一句覚えている記憶は一つも残っていません。
むしろ、メモをとることが目的になってしまって、仕事を覚えるよりも文字起こし作業をやっている感じです。
教えてもらうことの大切な要所を判断し、判断したものをメモしていく。これが仕事を覚えるためのメモです。
ぜひ反面教師にしてください。
メモした知識を覚える方法
私が実際に実践している、メモした知識(情報)を覚える方法をお伝えします。
これを知ることで、「仕事を覚える」と言った最大の目的を達成することができます。
メモした知識を覚える方法は以下です。
・何度も読み返す
・カテゴリー別にノートを分ける
・様々な情報を組み合わせて覚える
・実際にメモを見ずに試してみる
何度も読み返す
高校生時代のテスト勉強で身につけた方法なのですが、筆者にはかなり有効だったので参考にしてみてください。
無作為に何度も見る必要はありません。
やり方としては、忘れているなと思ったら見返すという方法です。
例えば、「必ず寝る前に見る!」と無理にルーティン化しようとすると、その自分で決めたことを達成できなかった日があった場合、やる気がなくなってしまい、そのうち習慣をやらなくなってしまう、ということに陥ってしまいます。
メモを読み返すタイミングは、言われたことを思い出そうとして、忘れていると実感した時です。
メモを読み返すことを数回行ってみると段々と覚えていっているのが実感できます。
心理学で“エビングハウスの忘却曲線”というものがあります。
この心理学は「人は時間が経つにつれて記憶を忘却してしまう」ことを証明した心理学になります。
「エビングハウスの忘却曲線」ではこうも言っています。
1度覚えたことは反復することで記憶の定着率があがり、1度覚えたことは忘却してもう1度覚える時には、1度目に覚えた労力よりも少ない労力で覚えることができる。
つまりは、何度も読み返すことは心理学から見ても有効だと言えます。

カテゴリー別にノートを分ける
筆者もやっています。カテゴリー別にノートを分けてメモしています。
カテゴリー別にノートを分けてメモをすれば、後で見返す時に見返しやすいですし、情報がまとまっているので、わかりやすいです。
例えば、営業で覚えることであれば「取引先とのやり取り」「事務作業」などと分けることができます。
様々な情報を組み合わせて覚える
これは心理学者であるCraikとLockhartさんが提唱した「処理水準説(levelsves of proces-sing)」という概念を参考にした方法です。
この説は端的に説明すると、「記憶に残るかどうかは、情報の深さが関係している」というものです。記憶はどう処理されるか、というのを研究したんです。
これを実践で活用するとこのようになります。
例 【情報を深く理解する】
ー営業の業務の覚え方ー
テーマ「申請は直属の上司の決裁を先に得る」
情報を浅く理解すると…
・業務上ルールだからそうする
・先輩や上司に言われたからそうする
↓
情報を深く理解しようとすると…
・仕事を管理するためにまず直属の上司に伝えるため
・仕事の進捗を共有する必要があるため
=”背景”を考えることで理解が深まり、記憶定着もしやすい
ポイントは、覚えることに関することや、背景、場面などを含めて覚えるということ。このやり方が、心理学からみても有効だといえます。
実際にメモを見ずに試してみる
覚えたであろうことを実際に、メモを見ないで実践してみます。
筆者の経験上、やはり聞いているだけでは身につきません。さらに、実際にやってみないとわからないことはたくさんあります。
実際にやってみて、「まだ覚えていないな」と感じたことをもう一度振り返ることで、理解と記憶定着に繋がります。
そのほかのメモのとり方
今回紹介した「仕事を覚えるための簡単なメモの取り方」だけではなく、他にも様々なメモの取り方があります。
興味があれば、こちらも参考にしてみてください。
そのほかのメモのとり方
・コーネル式ノート術
おわりに
仕事を覚える時期は、全く知らなかった情報が莫大に教えられます。
量が多いため、一回では覚えることが難しいでしょう。
筆者も新卒の研修は2回、業務を覚えることは部署異動も含め3〜4回経験しており、新しい仕事を覚えることの大変さは嫌というほどわかります。
すべての新しい情報を一度で覚えた経験はありません、何度も何度も失敗して覚えました。ですので、なかなか覚えられなくても大丈夫です。
なかなか覚えられなくて辛い時に今回の記事が役に立てば幸いです。
コメントする