目上の人、例えば、「上司」「取引先」「転職応募先」など、社会における自分よりも立場が上の人の「早い対応」に対してお礼を言う時に相手に失礼にならないようにお礼を言いたい。そんな気持ちになる時はないだろうか?
目上の人の早い対応に対してお礼を言う時に気をつけなきゃいけいないことの一つに「上から目線」の言葉になってしまわないかということ。
特に社会における文章でのやりとりで、意図しないところで自分が送った文面が相手に「上から目線」に感じられてしまうことがある。
相手に上から目線に感じられて「なんだこの人」って思われるのはすっごい嫌。だって、上から目線って感じられてしまって、その後の文面が冷たい文章になって返答が返ってきたら、仕事をする上でなんだか傷心してしまうから。
ということで、今回は「目上の人の早い対応に対して”お礼”を言う時の失礼にならない言い換え方」について深掘りしていきたいと思う。
この記事でわかること
・目上の人の早い対応に対して言う失礼のないお礼の言葉
・ついつい上から目線に捉えられてしまいそうな言葉
・目上の人の早い対応に対してお礼を言う時に気をつけたいこと

文筆家
たくしん
takushin
プロフィール
- 野球歴13年 小学〜大学まで
- 主にキッチン、接客、フィットネスインストラクターのアルバイトを経験
- 吃音症歴20年
- オートローン会社(金融業界)に1年半在籍
- スーツ生地メーカーのオーダースーツ販売店に約4年在籍
- 百貨店販売員経験あり
- 読書を月10冊ほど
- 筋トレ歴約7年
- “モノ”をあまり買わない・持たないタイプの人間
- 文章を書く時に一番饒舌になるタイプの人間
目上の人が早く対応してくれたら言う言葉

早速、目上の人が早く対応してくれた時にお礼として言う言葉について紹介する。
目上の人が早く対応してくれ時に言った方が良い言葉は「早急のご対応ありがとうございます」だ。
意味合いとしては
早急・・・とても早く、大急ぎ
ご対応・・・相手の物事に対する行動
と言う感じ。
つまり、「早急のご対応ありがとうございます」っていうのは「あなたのとても早い行動に感謝します」っていう意味に相手に伝わるってこと。
ただ、「あなたのとても早い行動に感謝します」これだと相手に失礼に感じ取られてしまう可能性が高いから「早急のご対応ありがとうございます」と言った方が良いということになる。
他にも「早急のご対応ありがとうございます」以外の目上の人に失礼にならないお礼の言い方もある。
「早急の対応」についてお礼を伝える時の候補構文

目上の人の「早急な対応」に対してお礼を伝える時の言い方として「早急のご対応ありがとうございます」だけではないということをこの項目では紹介する。
「早急のご対応ありがとうございます」以外の目上の人の早い対応に対してのお礼の言い方は以下の5つ。ぜひ参考にしてみて欲しい。
早急にご対応いただき、ありがとうございます
「早急にご対応いただき、ありがとうございます」
この構文は「早急のご対応ありがとうございます」にはない「いただき」と言う言葉が入っているバージョン。
この「いただき」というのは目上の人の「早急のご対応」対して言っている言葉で、意味合いを直訳すると、「あなたの早い行動をしてくれたことに感謝します」っていうこと。
つまり、「行動してくれた」の「くれた」部分が「いただき」となる構文。
この「いただき」と言う言葉は敬語でいう「謙譲語」表現になるから、目上の人に対して謙っている表現になるため、相手に対して失礼に聞こえにくいということ。
お忙しい中、早急にご対応いただきありがとうございます
「お忙しい中、早急にご対応いただきありがとうございます」
これは、より丁寧に「早急のご対応ありがとうございます」を言った構文。
「お忙しい中」っていうのは、相手の状況に配慮した言葉で、相手に対して”気遣い”をしているというニュアンスを与える。
そして、上記の「早急にご対応いただき、ありがとうございます」という丁寧な文章を組み合わせ、「相手への気遣い+丁寧なお礼の言葉」という構文になっており、相手に失礼に感じ取られにくいし、上から目線にも感じ取られにくい。
迅速なご対応ありがとうございます
「迅速なご対応ありがとうございます」
これは前述した”早急”を”迅速”に変えただけ。
意味合いとしてはほぼ同じだけど、「迅速」というのは「物事が早く進むさま」という意味をもっていることから、目上の人の早い行動に対してお礼を言うのであれば、「迅速」と言う言葉を使った方が意味合いとして自然な文章を作ることができる。
ただ、多くの人は「早急」と「迅速」の違いなんてあまり気にしないし、二つとも同じ意味のように捉える人が多いだろうからあまり気にしなくても大丈夫。
自分が使っていてしっくりくるなというのであれば、なるべく「迅速」を使った方が文章の意味的には良いと言うこと。
迅速にご対応いただき、ありがとうございます
「迅速にご対応いただき、ありがとうございます」
これは「早急にご対応いただき、ありがとうございます」とほぼ同じ意味。
前述した通り、”早急”でも意味合いは伝わって失礼に感じ取られることもあまりないし、もちろん”迅速”でも大丈夫。
お忙しい中、迅速なご対応をいただきありがとうございます
「お忙しい中、迅速なご対応をいただきありがとうございます」
こちらも”早急”を”迅速”に変えただけの構文。
ビジネス上では「早急」と言ったから怒られるとか、「迅速」を使わなきゃダメとかそう言うルールはない。
これが日本語の難しい面の一つだと思うけど、言い方一つでニュアンスが変わって人によって感じ取り方が変わるということは覚えておいた方が良いと思う。
上から目線に聞こえそうな言葉

じゃあ、目上の人の早い行動に対してお礼を言う時に目上の人に対して「上から目線」で失礼に感じ取られてしまう恐れがある言葉っていうのはなんなのかってことだけど、筆者は以下の4つの言葉が上から目線に感じ取られてしまう可能性があるんじゃないかって思う。
早急なご対応、助かりました
「早急なご対応、助かりました」
この言葉はちょっとカジュアルな印象を相手に与えてしまう。
というのも、「早急なご対応」までは尊敬語表現、つまり敬語表現になっているから相手に失礼に捉えられにくいんだけど、「助かりました」がちょっとアウチッ。
「助かりました」は社内の同僚とか身内に使うならまだ大丈夫だけど、これを目上の人にやってしまうと「馴れ馴れしい」という印象を与えかねない。だからバツ。
早急にご対応いただき感謝します
「早急にご対応いただき感謝します」
一見すると、この構文は整っているようにも見えるけど、「感謝します」っていう文が上から目線に聞こえかねない。
この場合は「感謝します」ではなくて、「ありがとうございます」というちゃんと「感謝」っていう”名詞”を使うのではなくて、お礼をしっかり言葉にした方が相手の受け取り方は自然になる。
早急に動いてもらって
「早急に動いてもらって」
これは「早く動いてもらっちゃって悪かったね」というような明らかな上から目線のニュアンスに聞こえかねない。
上司が使っているのは容易に想像できるが、これを目上の人に使うと、「失礼だな」ってなってしまう可能性が高い。
これもあまり使わない方が良い言葉。
早い対応ありがとうございます
「早い対応ありがとうございます」
この構文も一見すると問題ないかのように見えるけど、ちょっと惜しい。
せっかく「対応ありがとうございます」までは綺麗にいっているのに一部カジュアルな表現が入ってしまっていると、中途半端な敬語表現に相手に聞こえてしまい、失礼に感じ取られやすい。
やはり、「対応ありがとうございます」までできるのであれば、「早急なご対応ありがとうございます」まで書いた方が安全。
”即急”や”速急”はあまり馴染みがない

”即急”や”速急”、どちらも読み方は「そっきゅう」だけど、この言い換えもあるけど、これらはあまりビジネスでは見慣れないから、人によっては違和感を感じてしまうことが考えられる。
だから、”即急”や”速急”は文字としてはあるけど、「早急」と「迅速」の言い換えで問題ない。
「早急のご対応ありがとうございます」と言う時に気をつけること

「早急のご対応ありがとうございます」を目上の人に使う時は、気をつけた方が良いポイントがいくつかある。
この気をつけるポイントを踏まえて、ビジネスシーンで目上の人に「早急のご対応ありがとうございます」を使ってみると、上から目線で失礼な感じに捉えられることが少なくなる。
人によって感じる「二重敬語表現」に気をつける
人によっては「二重敬語表現」に敏感な人もいる。
例えば、「早急なご対応をしてくださりましてありがとうございます」。
これは一見すると「お、丁寧な表現だな」って思ってしまうかもしれないけど、実はこれは二重敬語表現。文法を分解してみるとこんな感じ。
早急なご対応・・・尊敬語
してくださりまして・・・尊敬語
ありがとうございます・・・丁寧語
このように、「目上の人の対応」に対して「早急なご対応」と「してくださりまして」っていう二つの同じ敬語表現を使っているから二重敬語になってしまって、相手からしたら「?」っていう違和感を感じてしまう可能性がある。
流れで言ってしまわないように注意しよう。
形容動詞の敬語表現
おそらく「早急のご対応」っていう表現に対して、「あれ?”早急”には”ご”をつけなくても良いのかな?」って思った人いるんじゃないかな。
これは”つけない”が正しい。
というのも、形容動詞の敬語表現では、形容動詞+名詞の”名詞”部分が敬語表現になるっていうものがある。
つまり、「ご早急のご対応」の表現にはならないってこと。この場合、”対応”という名詞に尊敬語表現の”ご”がつくから、これで敬語表現として完成しているってわけだ。
これは”迅速”でも同様。
”配慮表現”を使うと良い
「早急のご対応ありがとうございます」を目上の人に使う時は、”配慮表現”を文の前の方につけるとより丁寧な表現になるから、目上の人に対して失礼に感じられにくい。
前述した中にもあったけど、「早急のご対応ありがとうございます」の文の前に「お忙しい中」とか「ご多忙の中」というような、相手の状況を気遣っているような文言のことを”配慮表現の言葉”って指してる。
連絡をする相手の状況や相手との関係性などを踏まえて相手に合わせた”配慮表現”にしてみると良いね。
”早急”や”迅速”な対応についてお礼を言うなら期間を決めておく
”早急”や”迅速”っていう言葉を使って、相手の対応に対してお礼をいうのであれば、「相手がどれくらいの時間をかけて物事に対応してくれたか」っていうのを事前に自分の中で決めておくと良い。
なんでそんなことするのかっていうと、もし相手からして相手の尺度で測った時に「対応が遅れちゃったな」って思ってたとして、その時にこっちから「早急のご対応ありがとうございます」っていうと、相手からしたら”皮肉”に捉えてしまう可能性が出てきちゃうから。
つまり、相手は「対応が遅いことに対してわざわざ対応について言及して遠回しで批判しているのかな」って思ってしまうってこと。
こうならないためにも、「どれくらいが早い対応なのか」っていうのを自分の中で決めておくと良い。だいたい、その日のうちに対応してくれたら”早急な対応”の解釈で良いと思う。
自分の「早急の対応」の尺度を決める時はなるべく短めに設定しておいた方が相手にもプレッシャーにならないからおすすめ。
2日とか経過した後に相手が対応してくれたら「早急な対応ありがとうございます」は使わない方が良い。
今すぐ使う時にはこれだけ覚えておけば良い

今すぐに「目上の人の早い対応に対してお礼を言いたい!」っていう状況であれば、これだけは覚えておいた方が良い。
「早急のご対応ありがとうございます」は文の冒頭らへんに入れること。
例えば
〇〇株式会社
営業部 〇〇様
平素よりお世話になっております。
早急のご対応ありがとうございます。
いただいた資料の通りに作業を進めさせていただきます。
〜
こんな感じで出来るだけ文の初めの方に相手の早い対応に対してお礼をいうこと。
こうすれば、相手も見逃すことが少ないし、しっかりと相手への配慮を伝えることができる。
さいごに
ビジネス上で目上の人の早い対応に対してお礼をいう時、だいたいお礼を言いたい時っていうのは突然やってくるからついつい焦りがちになってしまう。
とりあえず「早急なご対応ありがとうございます」を覚えておけば相手に上から目線で失礼な表現になることはあまりない。
敬語っていうのは難しいけど、とりあえず相手に失礼に感じられなければ良いよねって筆者は思う。
今回の記事が「目上の人の早い対応にお礼を言いたい」人の役に立てば嬉しい。
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