「よく“前者後者”という言葉を耳にするけど、どういう意味だろう?」
と”前者後者”の言い回しで疑問に思ったことはありませんでしょうか?
今回は新社会人でも使える
『前者後者』の使い方を解説していきたいと思います。
実践例もありますのでぜひ活用してみてください。
「前者後者」の意味
よく論文や本などで目にする「前者後者」ですが、
仕事においても用いることがあります。
「前者後者」の意味を以下にまとめました。
↓↓↓
「前者」(ぜんしゃ)とは2つの事柄を述べた時、先に述べたことを指し、
「後者」(こうしゃ)とは2つの事柄を述べた時、後に述べたことを指す。
故に、「前者後者」とは2つの事柄を端的にまとめる役割を持つ。
ここでよく認識の誤りがあることとして、
「前者後者」の「者」という単語が入っていることから、
「人にしか使えないのではないか?」という疑問がでてきます。
この疑問の答えとしては
「者」という文字が入っているが、
“人以外にも使える”
とお答えします。
人以外にも使える「前者後者」
「前者後者」は「者」が入っていますが、
“人以外にも使えます。”とお伝えしました。
この理由としては、
「者」という文字の意味は「人、物事、事柄」を表すというものです。
つまり、「者」がついていても、「前者後者」が人以外にも使える
という理由になります。
なので「人にしか使えない言葉なのでは??」と心配せずに
「前者後者」を活用していただければ幸いです。
「前者後者」の使い方
「前者後者」の使い方としては、
【「前者後者」の意味】でお伝えしたことと重複しますが、
“2つの事柄を端的にまとめ、伝える”ことが使い方になります。
詳しくお伝えすると以下に分けることができます。
↓↓↓
・2つの事柄を対比させるときに用いる
・2つの事柄の良し悪しを伝えるときに用いる
・2つの事柄のどちらかを選ぶときに用いる
…etc
このように様々な場面で「前者後者」を用いることができます。
次に実際の例文を見てみましょう。
「前者後者」の場面別使い方
「前者後者」の使い方を場面別でお伝えしていきたいと思います。
今回解説する場面は
・ビジネス
・プライベート
2つの場面からみていきたいと思います。
ビジネス
例①)上司に報告書を作成する時
この度は〇〇会社との取引を打診したいと思います。
〇〇会社の特徴として、「自社工場で製造している」「業界シェア率が50%」
の2つが挙げられます。
前者については「納期がコントロールしやすい」という強みがあり、
後者には「当社が契約後、安定した売り上げが見込める」という強みがあります。
例②)取引先との商談で
当社には「ランニングコストがかからない」という大きな強みがあります。
サービスの品質が良いけど、ランニングコストが月30万円かかるサービスと
サービスの品質が良く、ランニングコストがかからないサービス、どちらがよろしいですか?
後者のサービスのほうが御社の力になります。
当社はそのお力添えができると自負しております。
プライベート
例)友達と旅行の計画を立てる時
友達「旅行どこ行く?」
あなた「北海道と沖縄行きたいけどどっちが良いかな?」
友達「北海道は気温が低くて春夏では良いよねー。
沖縄は暖かいから冬か秋が良いかもね。」
あなた「じゃあ、前者にしようか!」
「前者後者」の注意点
「前者後者」を使用するときに注意する点があります。
それは3つです。
1 3つ以上の事柄では使用しない
2 前者→後者の流れで説明をする
3 多用しない
3つ以上の事柄では使用しない
3つ以上の事柄で「前者後者」を使用してしまうと、
何を「前者」としていて、何を「後者」としているのかが
分かりにくくなってしまうためです。
例えば
私は「トヨタ」「スバル」「日産」「メルセデス」が車の中で好きです。
前者はフォルムがかっこよく、後者はエンジン音が好きです。
こんな文章があったとしましょう。
「トヨタ」と「スバル」が前者なのか?
「トヨタ」が前者であとが後者なのか?
と疑問を抱くことになり、相手に話が伝わりません。
以上のことから2つの事柄でのみ「前者後者」は使用できると覚えるのが良いでしょう。
前者→後者の流れで説明をする
逆に後者→前者と説明をしてしまうと、
ややわかりにくい文になってしまいます。
例えば
私は「トヨタ」と「メルセデス」2つの車が好きです。
後者はフォルムがユニークでかっこよく、前者は燃費が良く使い勝手が良いからです。
この場合、文章にしてじっくりと見れば、話はつながりますが、
口頭で話していると「ん??」となります。
なので、できるだけ前者→後者で説明するよう
心がけることで認識の相違を防ぐことができます。
多用しない
「前者後者」を多用することによって
どの「前者」を言っているのか、
どの「後者」を言っているのかという相手を迷わせることに繋がってしまいます。
「前者後者」を使用するのであれば、
使用する間隔を空けて活用することが良い方法と言えます。
「前者後者」を操って知的さを得よう
「前者後者」を活用することによって、
文章が端的になり、相手にも話が伝わりやすくなります。
文章でよくみることができる言葉ですが、
口頭でももちろん活用できます。
口頭で活用する場合は、お伝えした注意点をより意識してみてください。
口頭は文章よりも可視化することができないので、迷いが生じてしまう
可能性が高いです。
そうならないように
今回お伝えしたポイントを抑えて活用してみてください。
また、その他にも社会で活用できる言葉を知りたいという
方には、『大人の語彙力ノート 誰からも「できる! 」と思われる』(著:齋藤 孝)
こちらも参考になると思います。
以上
たくしんでした
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