MENU
カテゴリー
目次

ネームコーリングは接客業に有効か?【実体験から考察してみた】

当ページのリンクには広告が含まれています。
相手の名前を呼んでいる画像

筆者です。

・接客でお客様とうまく仲良くなれない!

・お客様との良い関係作りが難しい!

などお困りではないでしょうか?

今回は筆者が接客業の中で気がついたお客様と優良な関係を作ることができる一つのコツである、心理学の一つの”ネームコーリングの活用方法をお伝えしたいと思います。

この記事の著者

文筆家
たくしん
takushin

プロフィール
  • 運動部歴13年上下関係に敏感
  • 主にキッチン、接客、フィットネスインストラクターのアルバイトを経験
  • 吃音症歴19年
  • オートローン会社に1年半在籍
  • スーツ生地メーカーのオーダースーツ販売店に3年半在籍
  • 読書を月10冊ほど
  • プロダーツプレイヤー
  • 文章を書く時に一番饒舌になるタイプの人間
目次

ネームコーリングは接客業に有効なのか?

結論から申しましょう。接客業には有効です。むしろ、接客業でこそ「ネームコーリング」は輝くと言っても過言ではないでしょう。それは筆者の経験からわかることです。

ネームコーリングは下記で詳しく説明していますが、簡単にお伝えすると「相手の名前を呼ぶことで呼んだ人に好意を抱くよ」という心理を用いた人間関係を構築する為のコツです。

筆者が携わっているオーダースーツの販売では、リピーターが売上の主を担っています。ですので、どれだけ顧客を囲い込めるのかが重要であり、顧客を囲い込むには「またあの店に行きたいな」と思ってもらう必要があるのです。

その時にお客様から「もう一度行きたい」と思ってもらう要素として「店員さんが良かった」というものがあるのです。「店員さんが良かった」と思う理由の一つに「自分のことを知ってくれていた」という要素があります。

何が言いたいか、もうお分かりですね?

お客様に「自分を覚えていてくれた」と感じてもらうには”お客様の名前を呼ぶ”ということが大事なのです。では、ここからネームコーリングを解説していきたいと思います。

ネームコーリングの効果

ネームコーリングは「自分の名前を呼んでくれる人に対して好意を抱く」という心理現象のことを言います。

女子に名前をしょっちゅう呼ばれると

たくしん

あれ、俺に気があるんじゃない??

って勘違いしますよね!あれですね。あれ?そんな経験ない?しゃんなろーですね。

好意を抱く理由としては

・相手の承認欲求を満たすから

・返報性の原理が働くから

・ネームレター効果も発揮するから

・オキシトシンが分泌されるから

4つがあげられます。

一つずつ解説していきたいと思います。

相手の承認欲求を満たすから

承認欲求というのはマズローの5段階欲求からなる最終的に満たしたい欲の1つ前にある欲のことです。

人は自分の名前を呼ばれることで「承認欲求」という欲を満たすことができるんですね。欲求を満たすことで、満たしてくれた相手に好意を抱くということです。

たくしん

身近な承認欲求を満たすツールはSNSだな

返報性の原理が働く

人は

自分の名前を呼んでくれた

自分に対して良いことをしてくれ

という認識になります。

すると、「良いことのお返しをしなければ!」という心理になるのです。

この心理状態が返報性の原理がはたらいた状態です。

返報性の原理を用いても良好な人間関係を作ることに繋がるので、詳しく知りたい方は以下の記事も読んでみてください。

ネームレター効果がある

ネームレター効果というのは「自分の名前に含まれた文字に対して無意識に好意を抱く」という効果です。

人々は潜在的に自分の名前に愛着があります。そしてそれは、名前に含まれた文字への愛着にも繋がるのです。

名前に愛着があることで、名前を呼んだ人に無意識に好意を抱いてしまうのです。

私も自分の名前の漢字を看板などでみると知らないのに好感が持てる瞬間がよくあります。

オキシトシンの分泌

人は名前を呼ばれた時に脳内にオキシトシンという幸せホルモンが分泌されます。すると、名前を呼んだ人に好意を持つという流れです。

ちなみに、親切な行動をした時もオキシトシンが分泌されます

たくしん

よし、みんな親切なことしようぜ

実験で分かったこと

有名な話かもしれませんがアメリカのテキサス州にある、南メソジスト大学で実験が行われました。ダニエル・ハワード教授の実験といいます。

どんな実験かといいますと、学生にクッキーを売るという実験です。この実験でわかったことは

・相手の名前を呼んだ方が呼ばない場合と比較すると購入率が約2倍になる。

・“親しみ”から購入に繋がったのではないか。

ということです。

確かに靴など高価なものを買う時は感じの悪い人よりも親しみのある人から買いたいものですよね。

場面別ネームコーリング例 7選

接客の挨拶にて

挨拶+名前を組み合わせることで好感度をあげることのできる挨拶の出来上がりです。

その後の自分への態度もよくなる確率が高いです。

【実体験】

これも接客の仕事の時は意識的に行っています。

ありがたいことに仲を深めることができるお客様が多いということが体感でわかります。

接客中の会話にて

接客中、会話の主語にお客様の名前を入れて話すことで「ちゃんと自分のことを考えてくれている」という感覚になり、好感度が上がるということです場が和む確率が高いです。

実体験

体感ですが、全く呼ばない場合と呼ぶ頻度が高い場合で圧倒的に後者の方がお客様と話せる内容の質が高いです。

お客様の悩みとかも引き出すことができます。

取引先との会話にて

あなたが接客業で、普段はBtoCでの仕事をしているとしても、不意に外部の会社との取引が発生した時ようのための参考になる例をあげてみます。筆者は販売員もやりながら外部の会社との取引も行っていたので参考になると思います。

取引先様の担当の人の名前を意識的に呼ぶことで親近感を得ましょう。

直接でなくとも、電話越しでも可能な限り相手の名前を呼ぶと良いです。

【実体験】

筆者も営業の時に意識的に担当者名を呼ぶようにしていました。

結果、運も良かったですがほとんどの人と仲を深めることができ、売上アップに繋がりました。

取引先との交渉にて

「〇〇さんだから頑張りました」と少し恩着せがましいですが相手は「自分のために頑張ってくれた!」と感じて親密度が上がります。

【実体験】

この方法も結構な頻度で試してみました。

文章にすると「こんなん相手にバレバレじゃなか?」と思うと思いますが、意外と受け入れてくれます。

しかも、「ありがとう!」と言っていただくことも多く、その後の関係も良好でした。

名刺交換後にて

名刺交換後にすぐに相手の名前を呼びます。

例えば「〇〇さんは弊社をご存知でしたか?」など、ここでのセリフは限定はありませんので、相手の名刺に書かれている気になることでも良いです。

例)名刺「本社東京」と書かれていた場合

→「〇〇さん、本社は東京なんですか?」

ここで大切なのは、主語を相手の名前にするということです。

こうすることでネームコーリング効果はもちろんのこと、相手を主語とした会話を展開することができます。

【実体験】

名刺をもらった直後によくやっていました。

これはとても効果的です。

会話の始めを相手の好感で始められる、かつその後の会話が楽です。

取引先の担当者が不在の場合にて

ここではネームレター効果を活用します。

名刺の後ろに、

担当者名

訪問理由

また改めて伺うこと

を書いて別の担当に渡したり、ポストに投函すると良いでしょう。

【実体験】

これは私のオハコだったのですが別日に会った時の担当者の反応が良いです。

「わざわざありがとうねー」という言葉をいただく回数が多かったです。

また、全然直接会ったことないのに初対面時の受け入れられる確率が高くなります。

職場内のコミュニケーションにて

職場内で他の人に用事がある場合冒頭に名前をつけて頼むと良いでしょう。

「すみません、今よろしいですか?」よりも「〇〇さん今よろしいですか?」の方が頼み事以外のことも心配してくれるかもしれません。

実体験

名前を呼んで頼み事をした方が頼み事以上のことに気を遣ってもらえる確率が高いです。

ネームコーリング使用時の注意点

ここでは気をつけて!というポイントを簡潔に3つ紹介します。

関係が際どい人には”さん”付けする

呼び捨てはダメではありませんが、違和感を覚えてしまうこともありますよね。

下手すると、こちらとしては親しみを込めて言っているつもりでもネガティブに捉えられてしまう場合も少なくありません。以上から関係が曖昧な場合は”さん”を付けるのが安全策です。

頻繁に呼ばない

一文一文に名前を入れてたら逆に変になりますよね。

これは言わずもがなかなと思いますが適度に相手の名前を呼んであげるのが良いでしょう。

逆にめちゃくちゃ主語に自分の名前入れてくる人って圧力があって怖く感じちゃいますからね。

ネガティブ状況では使用しない

怒っている人にネームコーリング効果は効きません。

ゴーストタイプのポケモンに格闘技を使うようなものです。

なるべく通常の状況、ポジティブな状況(話が盛り上がっているなど)で使用すると考えていただければと思います。ちなみに、人を褒めるときにネームコーリングはめちゃ有効なので、ぜひとも使ってみてください。

店長が言っていた「お客様の名前を呼ぶ」重要性

オーダースーツの販売員の仕事をしていて、ある時にふと同僚に店長が何かを言っているのが聞こえました。その同僚はよく来店するリピーターのお客様のお名前を忘れてしまっていたらしく、お客様の名前を呼ばなかったらしいです。

その時に店長は「いつも来店していただいているんだから会ったらすぐにお名前を呼ぶようにしないといけないよ。」と同僚に言っていたんです。

たしかに、店長はよく来店されるお客様のお名前を来店した瞬間に呼んでいました。その時のお客様は笑顔で来店される方が多いです。

このことからも接客業において、お客様のお名前を呼ぶことはとても重要な関係性を作るコツだと言えます。

関連する効果

ネームレター効果

ネームレター効果というのは例えば紙に書いてある自分の名前や自分の名前に含まれる文字に対して好感を抱く効果です。

好感を抱く理由としては人は無意識に自分の名前に愛着を抱いているといえます。

実験を紹介

日本語のひらがな50音を用いて実験】

ひらがな50音を「全く好きではない」〜「とても好きだ」という7つの項目で回答してもらったところ、ネームレター効果が顕著に現れた。

ミラーリング効果

ミラーリング効果とは好意を抱いている人と同じ動作や言動をしてしまう心理的作用です。

基本的には無意識で作用する心理ですが、意図的に相手に好感を持ってもらうためにミラーリングを使用することもできます。

自分と似ている人を好むということなのでネームコーリングで相手の名前を呼び返報性の原理で名前を呼び返してもらう。

「名前を呼び合う」という同じ動作をしていることでミラーリング効果が生じる。

ということです。

実験を紹介

「相手の動きを真似しない」「相手の動きを真似する」という2つのグループに分けて実験を行いました。

結果、「相手の動きを真似する」を取り入れたグループの方が「相手の動きを真似しない」グループよりも好感度が高いという結果がでました。

カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果とは、無意識に自分が重要とする情報や自分に関する情報を聞き取ることができる効果です。

名前を呼ぶことによって、呼んだ相手から注目してもらうという効果が期待できます。

実験を紹介

左右で異なる音が流れるイヤホンを使い、2回に分けて実験を行いました。

1回目:どちらか片方二注目して聴くことを指示。

結果:当たり前のように片方の音は聞き取ることができた。


2回目:音の中に被験者の名前を紛れ込ませる。

結果:自分の名前を聞き取ることができた。


つまり、無意識に関連する情報を取り入れていることがわかった。

初頭効果

初頭効果=最初の情報が重要だよという心理学です。

最初の印象がその後の印象付けに大きく影響します。

よく、「第一印象は3~5秒で決まる!」(メラビアンの法則)といいますがその後の大まかな印象も決まってしまうというので驚き桃の木山椒の木です。

初頭効果は長期的な記憶に残ります。

実験を紹介

ある1人の架空の人物を見てもらい、その架空の人物の特徴(優しい、怒ると怖いなど)をいくつか読み上げた。

その結果、最初に読み上げた特徴に強い影響を受け、架空の人物の印象を決定した。

ここから、最初に得た特徴がその後の印象に強く影響することがわかった。

親近効果

親近効果とは物事の最後に受け取った情報を強く印象づける効果です。

簡単にまとめると、たくさん話を聴いた後最後に聴いた話ってよく覚えているよねという現象のことです。

M-1グランプリって最後の漫才コンビが勝ちやすくないですか?

あくまでも印象ですが最後の方が親近効果で印象に強く残るため優勝に選ばれる確率が高いのではないでしょうか。

親近効果は長期的な記憶に残る初頭効果と違い短期的な記憶に残ります。

実験を紹介

2つのグループに計12個の情報を提示してもらい、その情報をもとに判断をするという実験です。

1回目は2つずつ交互に小分けで情報を提示し、2回目は6つずつ交互に大きく分けて情報を提示した。

すると、どちらも最後の情報をもとに判断した。

つまり、最後の情報をもとに印象付けられ判断する、「親近効果」があることがわかった。

おわりに

まとめますと

・相手の名前を呼ぶ意識をつけよう!

・人は名前に無意識下で好感を持っている!

・使うときは状況判断を意識しよう!

です。

ネームコーリングは接客業においてお客様との良い関係を作るのに有効な手段だとわかりましたね。仕事でももちろん使えますが、今回例で少し紹介したように、プライベートでも使えるコツとなっています。

ぜひ活用してみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアでハッピー

著者

”人間関係”に関係することを地道に書いています。

普段は会社員をやりつつ、執筆・ダーツプレイヤーをしている人。

小説を執筆中。

コメントする

コメントする

CAPTCHA


目次