良好な人間関係を作るには、「まず自分が与えた方が上手くいく」ということをご存知でしょうか?
日々の仕事の中で、このような悩みはありませんでしょうか。
仕事の取引先と上手く付き合うにはどうすれば良いの?
売上をあげたいけど、なかなか上手くいかない!
今回はこれらの仕事上で起こりうる悩みを解決するために、心理的作用を利用したテクニックである「返報性の原理」について解説していきたいと思います。
・「返報性の原理」について
・「返報性の原理」の実用性
・良好な人間関係を作るコツ
内向型人間
たくしん
takushin
詳しいプロフィール
インキャ、インドアという2つの”イン”を持つ者。
バリバリ金融営業➡北海道転勤➡第二新卒で転職➡関西居住➡地元に戻る。というムーブをかました5年目社会人。
今まで無事に生きられたのは周囲の”人”のおかげだと本気で思っているので、”人”に関係する悩みが多い社会人(特に新入社員や転職した人)に向けた、自分の経験から”人”に関係する悩みを解決する発信をしてます。
返報性の原理の効果
「返報性の原理」は”人は好意を受け取るとお返しをしたいという気持ちになる”心理的な作用のことです。
例えば…
誕生日に友達からプレゼントをもらう
↓
友達の誕生日にもプレゼントをあげよう!と感じる
このように、何かを受け取ったら、「お返しをしなければ」というふうに感じることがあれば、「返報性の原理」がはたらいている証拠です。
それでは実際、返報性の原理はどのような場面で活用できるでしょうか。4つの場面でみていきたいと思います。
- アルバイト
- 仕事①
- 仕事②
- プライベート
アルバイト:シフトを調整する場面
シフトを自分の希望する日にちに調整してもらう場合に返報性の原理を活用することで、容易になります。
ケース:急用でシフトを変更してもらいたい時
普段、他の人のシフト変更のお願いを聞き、相手に「シフトを変わってあげる」というギフトを与えることで、相手に「いつか返さなければ」という心理状態になってもらいます。
別の日、自分が急用でアルバイトに出られなくなってしまった場合、事前に「シフトを変わってあげる」というギフトを与えた人にシフト変更のお願いをします。
相手は事前に、あなたから「シフトを変わってもらった」というギフトを持っているので、「返さなければ」という心理的作用が働き、あなたのお願いを受けてくれる可能性が高いです。
つまりは、「貸し借り」のことです。
この例では、具体的な「物」の貸し借りではなく、「シフトを変わる」という「恩」の貸し借りのことをさしています。
仕事①:取引先に何か頼む場面
取引先との関係はなかなか難しいですよね。
ここでは、「ドア・イン・ザ・フェイス」という返報性の原理を活用した方法を紹介します。
ケース:取引先に何かお願いする時
まず、相手が受けるのが難しい要求を行います。
例えば、取り分の交渉にて10%の取り分を40%に引き上げる。などの要求です。
この際、たまたま要求が通ってしまったら結果オーライですが、断られることが大前提です。
要求を断ってもらうことで、相手に「申し訳ない」という気持ちを抱いてもらうということが、「ドア・イン・ザ・フェイス」のキモです。
「申し訳ない」という気持ちを起こすには、「もう少しで叶えられそうなのに叶えられない」といった要求が好ましいです。
一度、断ってもらい「悪いなぁ」という気持ちになってもらったところで、本命の要求を行います。
この時に一度目の要求よりも大きな要求はいけません。
すでに要求のキャパは一度目の要求で分かっていますので、一度目の要求よりも大きな要求は飲んでもらいにくいです。
一度目のお断りで「悪いなぁ」と思った気持ちがあれば、二度目の本命の小さな要求は「それなら頑張れそう」という気持ちになり、要求を飲んでもらいやすくなります。
仕事②:お客様と親密になりたい場面
お客様と直接接する仕事である場合、お客様と”どれだけ親密になるか”というのが大切になってきます。
良好な関係性を作るにはまず、“自分を知ってもらうこと”と“相手を知ること”が大切です。
その時に役に立つのが「自己開示の返報性」です。
ケース:お客様との会話
自分のことについて相手に開示することで、相手も「自分のことも話さないと」という心理状態になります。
相手が「自分のことも話さないと」という心理状態になれば、自ずと相手の素性を知ることができます。
お互いにお互いのことをしることで、親密度が増す。ということです。
このように、お互いのことについて知ることで、心理的な壁が取り払われ、良好な人間関係を作ることに繋がります。
プライベート:人間関係を良好にしたい場合
「人間関係を良くしたい!」そんな時に使えるのが「好意の返報性」です。
「好意の返報性」は相手の好意を受け取ったら、好意を返したくなるという心理的作用です。
ケース:人間関係を良好にしたい場面
相手に自分から好意を与えます。
与え方としては「褒める・手伝う・伝える」といった方法があります。
”褒める”と”手伝う”については何となくわかると思います。
”伝える”に関しては「あなたのこういうところが好きです」とストレートに好意を伝えるということです。
好意を受け取った相手の心理状態としては、「好意を返さなければ」と返報性の原理がはたらきます。
返報性の原理がはたらくだけではなく、好意を与えてくれた人に好意を抱きます。
好意のキャッチボールを繰り返すことで、気がつくと親密度が高くなっているでしょう。
返報性の原理の実験
返報性の原理の実験を紹介します。
デニス・リーガン博士の福引券の実験です。
・2人1組(1人仕込み)を2グループ作りました。
・2グループにはそれぞれ作業をおこなってもらいました。
・作業の休憩中に1つのグループは仕込みの人に何もさせません。
・もう一つのグループの仕込みの人にはジュースを同じグループの人の分を買ってもらいました。
・作業終了後それぞれのグループの仕込みの人に福引券の購入を同グループメンバーにうながしました。
・結果、休憩中何もしなかったグループよりもジュースをおごったグループの購買率が約2倍になりました。
この実験から、「相手の好意にはお返しをしたくなる」という心理がはたらくとわかりました。
これを”好意の返報性”と言います。
返報性の原理の実体験
実際にたくしんが体験した返報性の原理を仕事とプライベートにわけて解説していきたいと思います。
仕事
関係性が良好な取引先があり、普段から良い案件を案内したり、取引先からのお願いに答えていた互いに良い関係でした。
ある時、私がお願いしたい取引条件があり営業で訪問したところ、取引先の担当者さんは快くその取引条件を了承してくれました。
返報性の原理の例で述べた「普段から良くしてもらっているから何かお返しをしよう」という気持ちが、はたらいていたのではないかと考えます。
本当に感謝しかありません。
プライベート
友人と遊びに行った際の夕食にて、ご飯のお会計は2人で3200円ほどでした。
その時友人が端数の200円を多めに払ってくれました。
その後ダーツをしに行ったのですがダーツの会計が3600円ほどで私が端数(600円)を払いました。
私自身に「さっきは多めに払ってくれたから、今度は払わないと」という返報性の原理がはたらいた体験です。
返報性の原理の注意点
「返報性の原理」を活用するにあたり、注意したほうが良いポイントがあります。
そのポイントというのが「相手に悟られないようにする」ということです。
例えばジュースを頻繁に奢られたらどういう気持ちになるでしょうか。
「わるいなあ」
という感情が強くなって逆に距離をとりたくなってしまいませんか?
過剰にgive(与えること)をすることは気持ちが重たいという感情を抱かせてしまいます。
使用頻度に注意して、「返報性の原理」を活用することが大切です。
まとめ
今回のポイントをざっとまとめてみます。
まとめ
- 「返報性の原理」とは相手から何か与えられた時に、返したくなる心理的作用
- 仕事はもちろんプライベートでも使える
- 与えるものは「好意」「行為」「言葉」「物」など様々
- 過剰な使用は気をつける
こんな感じです。
- 仕事の取引先と上手く付き合うにはどうすれば良いの?
- 売り上げをあげたいけどどうすれば良いかわからない!
とお悩みの方に少しでも解決のヒントになれば幸いです。
ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
以上
たくしんでした
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