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”これは哲学書である”ー存在のすべてをー書籍感想

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筆者だ。

今回は本屋大賞3位に輝いた「存在のすべてを」を読んだので、恐縮ではあるが感想・所感を書いていきたいと思う。

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この記事の著者

内向型人間
たくしん
takushin

詳しいプロフィール

インキャ、インドアという2つの”イン”を持つ者。

バリバリ金融営業➡北海道転勤➡第二新卒で転職➡関西居住➡地元に戻る。というムーブをかました5年目社会人。

今まで無事に生きられたのは周囲の”人”のおかげだと本気で思っているので、”人”に関係する悩みが多い社会人(特に新入社員や転職した人)に向けた、自分の経験から”人”に関係する悩みを解決する発信をしてます。

目次

本書を選んだ理由

筆者はまず、大前提として”哲学”が好きだ。

物事を多角的に捉える部分、考え方一つで物事の性質がガラッと変わる部分、色々な価値観・考え方を教えてくれる哲学が好きなのだ。

この筆者の性質から、一目で本書に惹きつけられた。

本書のタイトルである「存在のすべてを」という文言。この文言には、哲学的な何かを感じさせる力、もしくは魅力があった。

そして、無機質な表紙。ここにも哲学チックな”何か”や、興味を引く”魅力”を感じる。

引用:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784022519320

筆者は本書のタイトルを読んで、「大勢」を思い浮かべた。何か沢山のものが存在していて、その”すべて”という意味なのかと予想した。だが、その想像とはかけ離れたシンプルな表紙。

おそらく、これで物が沢山溢れた絵が書かれた表紙だったら、手に取ることはなかっただろう。そんな自分の予想との”ギャップ””哲学”を感じ、本書を読むことに決めた。

おおかたのあらすじ

1900年代に起きた「幼児誘拐事件」を中心とし、物語は進んでいく。その事件は発生から十数年全容が明らかになっておらず、犯人も捕まっていない。

登場人物であるベテラン記者は、数十年未解決だったその誘拐事件の謎を明らかにすべく、独自に調査を進めていく。

その中で明かされる真実とは一体何なのか。

というのが本書のおおかたのあらすじだ。

筆者の説明力のなさで、だいぶあらすじがコンパクトになってしまっているが、大枠は捉えているだろう。

面白い本か?

はっきり言おう。本書は面白い

筆者が面白いと感じた箇所はいくつかある。

物語の構成、登場人物の特徴の描写、臨場感を味わうことができる表現の仕方、感情の描写など、気がつくと本書に没頭している自分がいるほど、のめりこめる要素が詰まっている。

例えば、物語冒頭の誘拐事件において、犯人が要求する身代金を指定の場所まで届けるシーンがある。その中において、誘拐された幼児を何としても助けようと奮闘する鬼気迫る親族の描写。誘拐された幼児はもちろん、身代金も犯人に渡すことがないようにし、犯人検挙をすることに奮闘している警察。

登場人物それぞれの思惑や感情の描写が、読んでいる私の鼓動を早くするほどに臨場感があった。

ここまで食い入ることができる本は面白い本と言わざるを得ないだろう。

どんな人、どんな時に読むのが良いか

本書は、ミステリー小説が好きな人はもちろん、サスペンス、ヒューマンのジャンルの小説が好きな人には、とてもハマる一冊じゃないかと思う。

人と人との関係性から生まれるドラマ、事件の展開から感じるドキドキ、様々な伏線と伏線が回収された時の驚き、読んでいると時間が氷のようにどんどんと溶けていく。

このことから、連休長期休みに一気に読むことをおすすめしたいと思う。

筆者はオーディオブックという”聞く読書”たるアプリを活用して読書しているが、これが便利のなんの。

イヤホンをして聞くだけで本が楽しめるのだ。もちろん、イヤホンをしなくても聞くことはできる。が、没入感がイヤホンのほうが感じられるため、イヤホンでの視聴をおすすめしたい。

また、オーディオブックには、”スキマ時間”を有意義にできるという強みがある。

通勤途中や、散歩途中、掃除をしている間で合っても、読書を楽しむことができるのがオーディオブックの強みと言っても過言ではないだろう。

ただし、利用には月1,500円のランニングコストがかかることから注意が必要だ。

”聞く読書”はAudible

活字が苦手、読書をする時間が無い、スキマ時間を有効に使いたいのであれば、Amazonが提供するオーディオブックサービスの「Audible」があなたの悩みを解決してくれる。

「Audible」が提供するのは20万以上の作品が聴き放題であり、プロの声優や俳優が朗読することから耳の保養にもなり、没入感も味わうことができる。

Audibleのメリットとデメリットはこんな感じだ。

デメリット

・1,500円(税込)が毎月かかる

・聴き放題対象外の本は別途購入の必要がある

・図がある本は読みにくい

・頭に残りにくい場合がある

・やった気になってしまう場合も

・容量を必要とする

・電力が消費する

メリット

・自己投資になる

・スキマ時間を有効に使える

・ながら聴きができる

・Audible会員は20万以上の作品が聴き放題

・活字が苦手でも本が読める

・難しい本が理解しやすくなる

・本だけでなく様々な作品を聴くことができる

・Amazonのサービスなので安心して使用できる

・一度購入すれば解約した後も聴くことができる

Audibleについては別記事で解説しているので是非参考にしてみていただきたい。

「存在のすべてを」を読んだ感想まとめ

少し本書の内容に触れるが、本書を読んで、「この世には悪が善につながることもある」のだなと新しい発見をした。

例えば、幼少期の頃に物の貸し借りが頻繁に行われていたことを思い出すと、ゲームソフトを借りパク(借りて盗むこと、死語かもしれない)されたとき、実はそのゲームソフトは呪のゲームソフトであり、借りパクされた人からしたら、呪から開放されることができた。という善の結果に繋がる。

よくよくこの例を見返したらなんと滑稽で、わけがわからない例なのだろうか。

昔流行った、”呪のメール”を思い出しながら例を考えたが、我ながら例が下手すぎて読者を困らせているだろうと思う。

とりあえず、”悪である行動””善の結果”に繋がるということもあるということをわかってもらえれば良い。

もう少しわかりやすい例を出そうと思う。

日本の昔話である、「ねずみ小僧」が考えられる。

「ねずみ小僧」は悪徳な商売人などから金を盗んでは、貧困層の住民にお金を配っていたという泥棒だ。

このように”善”と”悪”について今一度考えさせられる描写が本書にはある。

本書は自分の新しい価値観、考え方を取り入れることもできる哲学書であるとも言える。

気になった方はぜひ読んでいただきたい。

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著者

”人間関係”に関係することを地道に書いています。

普段は会社員をやりつつ、執筆・ダーツプレイヤーをしている人。

小説を執筆中。

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